新しい音楽を作るためのツール「Udio」が登場しました。
このツールは、人工知能(AI)を使って、提供された歌詞から本物の音楽を作り出すことができます。さまざまな音楽ジャンルに対応していて、現在は無料で使えるとのことです。
一体どんな曲が作れるのでしょうか。
AI作曲ツール「Udio」とは
Between 2002 and 2005, I ran a music website where visitors could submit song titles that I would write and record a silly song around. In the liner notes for my first CD release in 2003, I wrote about a day when computers would potentially put me out of business, churning out music automatically at a pace I could not match. While I don’t actively post music on that site anymore, that day is almost here.
New AI music generator Udio synthesizes realistic music on demand
AIを開発している企業のDeepMindの元社員によって、立ち上げられた新しいAI音楽合成サービス「Udio」。
このサービスは、ユーザーが提供する歌詞を含むテキストプロンプトから、さまざまなジャンルの音楽をリアルに生成する能力を持っています。Udioは、現在ベータテスト期間中で、無料で利用可能です。
作曲AIのUdioができる2つのこと
Udioは、人間の作曲家が作成した音楽を模倣し、新たな創造性を加えることができます。
多ジャンルの音楽を生成
Udioはカントリー、バーバーショップ・カルテット、ドイツポップ、クラシック、ハードロック、ヒップホップ、ミュージカル曲など、多岐にわたるジャンルで音楽を生成できます。
ただし、生成された音楽がすべて良質なわけではなく、選択されたプロンプトによっては、人の手が必要な場合もあります。
指定作曲した中から好きな音楽を選べる
Udioはまず、ChatGPTと同様のラージ・ランゲージ・モデルを使用して歌詞を生成し、その後未公開の技術を利用して音楽を合成します。このプロセスでは、ユーザーが入力したテキストプロンプトに基づいて音楽が作成され、その中からユーザーが好みのものを選ぶことができます。
Udioの使い方
まずは、Udioにユーザー登録。次にテキストプロンプトに歌詞、物語の方向性、音楽ジャンルタグなどを含めて入力するだけで、独自の音楽トラックを作成できます。
ChatGPTに似たラージ・ランゲージ・モデル(LLM)を用いて、提供されたプロンプトから歌詞を生成します。2つの異なる「曲の断片」が生成されるので、ユーザーが好きな曲を選択することができます。
このトラックは、Udioコミュニティ内で公開することができます。またオーディオやビデオファイルとしてダウンロードし、他のプラットフォームやソーシャルメディアで直接共有することも可能です。
この曲をリミックスしたり、新しい曲を加えたりすることも可能。
Udioの利用規約によると、生成された音楽の権利を主張せず、商用目的での使用も許可されるとのこと。
作曲AIのUdioの危険性と2つの注意点
作曲AIが音楽業界にどのような影響を与えるか、また創造的な作業がAIに置き換えられることについて、一部のミュージシャンは、懸念を表明しています。
商用利用と著作権の問題
Udioの利用規約では、生成された音楽に対する権利を主張せず、ユーザーが商用目的で使用することを許可しています。これにより、新しい音楽の創出や既存の曲のリミックスが容易になりますが、プロの曲を模倣し著作権を侵害する恐れもあります。
人間の曲と見分けがつかない
音楽制作の手軽さが増す一方で、音楽の品質やオリジナリティの問題が浮かび上がる可能性があります。
AIが生成する音楽が人間の作曲家とどう異なるか、そしてそれが聴く人々にどのような影響を与えるかが、重要な議論のポイントです。
似たような曲が溢れる可能性
Udioは、最新のAI技術を活用しており、短時間で多様な音楽ジャンルをカバーできることが最大の特徴です。しかし、AIによる作曲が真の創造性を持つとは限らず、単に既存のデータをもとに新しい曲を組み立てることが多いです。
これが音楽の創造的な側面にどのように影響を与えるかは、今後の研究や実践を通じてさらに探求される必要があります。
作曲AIのUdioを上手に使うために必要な2つのこと
ミュージシャンとの協働
技術の進歩がもたらす恩恵を最大限に活かすためには、ミュージシャンとAIの協働が鍵を握ります。Udioは、ミュージシャンが自らのアイデアを形にする補助ツールとして使用することができます。このような協働により、新しい音楽的表現が生まれることで、聴く人々に新たな音楽体験を提供する可能性が広がります。
倫理的な問題を解決する
AI作曲ツールの普及に伴い、著作権の問題や倫理的な問題も重要な考慮事項です。Udioがどの程度オリジナリティのある作品を生み出せるか、また、その作品が既存の楽曲との間で著作権を侵害していないかが注目されます。さらに、AIが自動生成した音楽が文化的な感受性をどのように扱うかも、重要な議論の対象となります。
まとめ
Udioは、音楽制作の新たな可能性を提示する一方で、その使用は複数の技術的、倫理的問題を引き起こす可能性があります。この新しい技術がどのように発展し、音楽業界にどのような影響を与えるかを見守ることが必要です。
未来の音楽制作においてAIが果たす役割は大きいですが、その適用には慎重な評価と調整が求められます。