AIを使ったビジネスが世界で加速する中、Googleが世界大手の広告会社WPPと手を組むと報道がありました。
結論から言うと、2社は「より簡単にリアルに、広告を出す前から成功を狙う」と言うすごい宣言をしています。広告を出す前から成功がわかるなんて、とんでもなく凄い話ですよね。
一体、どんな広告が出てくるようになるのでしょうか。解説していきます!
世界大手のWPPとGoogleがAI広告を制作
The world’s biggest advertising group announced a major collaboration with Google that will see it utilize Gemini AI to help produce its ads, including:
Google and world’s largest ad group announce landmark AI collaboration
The landmark partnership with WPP means that Google’s robots could potentially end up creating ads for some of the biggest brands in the world, such as the Coca-Cola Company, L’Oréal and Nestlé.
世界で最も大きな広告グループの一つWPPが、Googleと手を組んで、人工知能(AI)を使った新しい広告の作り方を始めると発表しました。
この新しい取り組みでは、WPPという会社がGemini AIという技術を使って、広告のナレーションや、声を入れるための台本、商品の画像などを作る予定です。
これにより、Googleの技術を使って、コカ・コーラやロレアル、ネスレなどの有名なブランドの広告が作られるかもしれません。
WPPは世界最大手の広告企業グループ
WPPとは、イギリスにある世界最大手の広告代店。
日本に例えると電通の3倍の規模の会社です。OgilvyやWunderman Thompson、VMLY&Rといった有名な広告会社を持っており、2023年の売上は約189億ドル(約2兆6,000億円)、従業員は約114,000人いるそうです。
そんな世界的大企業のWPPとGoogleが、この度WEBマーケティング世界で手を取り合うことがわかりました。
WEB広告の効率と効果が大きく向上するかもしれません。
WPPとGoogleが手を組んだ理由
具体的には、Googleのデータ分析やAI技術、セキュリティの知識と、WPPのマーケティングの能力やクリエイティブな力、クライアントのブランドを深く理解する力を合わせることで、新しいことを実現しようとしています。
この取り組みが注目される理由は、AIを使ってマーケティングを行うことが、どれだけ重要かということを、広告の専門家たちがずっと言ってきたからです。世界で最も大きな広告グループがGoogleの技術を使うことを決めたのは、広告の世界に大きな変化をもたらすかもしれないからです。
WPP×Googleが目指す4つの未来像
Googleとのパートナーシップでは、「4つのイノベーション」に焦点を当てています。
- ブランドに合ったコンテンツを作る
- マーケティングが成功するかどうかを予め予測する
- カスタマイズ可能なAIナレーションを作る
- 生成AIでリアルな商品の画像を作る
1、ブランドに合ったコンテンツを作る
Google CloudのAIツールとWPPのマーケティングデータと組み合わせることで、WPPのクライアントは、自分たちのブランドや商品に合ったコンテンツをAIを使って作ることができるようになります。
また、コンテンツの効果を正確に予測し、キャンペーンを最適化することが可能になります。
2、マーケティングが成功するかどうかを予め予測する
WPPの技術責任者であるステファン・プレトリウス氏は、この取り組みがマーケティングの革新的な一歩になると言っています。
AIを使うことで、今までのマーケティングの方法を強化し、新しいマーケティングのプロセスを作り、常に最適な方法を探すことができると言っています。これは、クライアントだけでなく、マーケティングの世界全体にとっても、大きな変化をもたらすかもしれません。
3、カスタマイズ可能なAIナレーションを作る
Geminiモデルを活用し、マーケティングの仕事がこれまでにないほど強化され、一連のプロセスが一つに統合されます。
AIナレーションは、Gemini 1.5 Proというプログラムを使って、企業プロモーションにぴったりのナレーションを作り出すことができます。このプログラムで作られたナレーション文は、ロンドンにある新しい会社、Eleven Labsに送られ、そこでビデオに合わせた話し声が作成されるということです。
4、生成AIでリアルな商品の画像を作る
Gemini 1.5 Proと、Universal Scene Descriptionという3D技術を使って、商品をとても細かく、本物のように見せることができます。
ブランドが決めたルールに従って、商品の3D画像を作るためのもの。つまり、このシステムを使えば、商品を手に取って見るような感じで、画面上で見ることができるのです。
まとめ
Google CloudとWPPの協力関係は、Googleの先進的なAI技術とWPPのマーケティングに関する深い知識を組み合わせることで、消費者に響く印象的なキャンペーンを生み出す手助けをします。
このパートナーシップにより、お互いの顧客にとって価値ある成果を提供することができるという狙いです。