「投稿を増やせばフォロワーが増えるはず」「アクセスがあれば売上も上がるはず」
そう思って行動しても、思ったように伸びない…
でも、それはあなたの才能や努力が足りないからではありません。
ネットマーケティングは、そんな「できない」を「できる」に変える手法であり、今「できない」とお困りのあなたにピッタリの方法です。
当講座では、今日から取り入れられるネットマーケティングについてわかりやすく紹介していきます。
第1章 フォロワーが増えない本当の理由

結論から先に述べます。フォロワーが増えない理由はたったひとつ。
それは、検索システムに認識されていないからです。
ネット上やSNSにはいろいろなテクニックや裏ワザが紹介されていますが、検索システムが見ているのは「このアカウントは、誰の・どんな悩みを解決できるか?」という点です。
才能やセンスがないから伸びない、というわけではありません。
検索システムに認識されるために重要なのは、情報量の多さと中身です。
大きく分けると、次の3つの条件があります。
- 専門的な情報か
- 今後も継続的な発信がありそうか
- そもそも、その内容に需要があるか
この3つが揃っているほど、「おすすめユーザー」「関連アカウント」「おすすめ投稿」などに乗りやすくなり、結果としてフォロワーが増えやすくなります。
専門的な情報とは
「専門家」とは何か?
ここでいう専門家とは、高度な知能と難しい資格を持った人のことではありません。
専門家=「価値を提供できる人」「私の悩みを解決してくれる人」
世界を救うスーパーヒーローでも、国レベルの有名人でもなく、
「この人なら私のこの悩みを解決してくれる」と思ってもらえる存在のこと。
そのために、次の3つをあえて狭くすることです。
- テーマを狭くする
例:ハンドメイド全般ではなく、ワイヤークラフトに特化 - エリアを狭くする
例:日本全国ではなく、加美町周辺に特化 - 相手を狭くする
例:「誰でも」ではなく、60代女性観光客向け
この3つを狭めていくことで、「この条件ならこの人でしょ」というポジションに入ることができます。
ワンポイントアドバイス
ネットマーケティングにおいては、この範囲調整が非常に繊細で、範囲を広げすぎると検索システムはあなたに高いレベルを要求してきます。
例えば、「世界のハンドメイド界のTOPに立ちます」と記載すれば、世界のどんな賞をもらったのか、どんなに珍しい素材を使用しているのかなど、他者にはない特別な情報を求めてきます。
一方で、範囲を狭くすると、検索システムはさほど高いレベルを要求してきません。
狭い範囲でフォロワーを獲得し、その後また別な狭い範囲を攻略する…これを繰り返すのが、一番てっとり早い手法です。
マーク・ザッカーバーグの例
Facebookを作ったマーク・ザッカーバーグも、最初から「世界中の人のためのSNS」を目指していたわけではありません。
- 誰の助けになった?
同じ大学にいる学生。特に、友達をつくりたい新入生や、クラス・サークルのつながりを広げたい学生 - どんな助けになった?
同じ授業やサークルに所属している人を、名前やプロフィールからすぐ見つけられる
「友達の友達」まで含めて、人間関係のつながりがひと目で分かる
キャンパス内で、誰がどんなことに興味を持っているかを把握しやすくなる
という、ものすごく狭い専門性からスタートしています。
その小さな世界で「この人のサービスが一番便利」と思われた結果、少しずつ口コミで「他大学 → 他国」へと広がり、今の巨大サービスになりました。
小さな事業・個人の発信も同じで、最初から「全国の誰にでも」ではなく、「この悩みを持つ、この地域の、この人たち」に絞ることが、専門家として見つけてもらう近道です。
今後も継続的な発信があるか
検索エンジンやSNSは、「現在も営業中か」「この人は今も情報を出し続けそうか」をよく見ています。
極端に言えば、「数年前から更新が止まっているSNSアカウント」は、シャッターが閉まったお店と同じように見られてしまいます。
毎日必ず投稿する必要はありません。1週間に1回でも構いません。
また、新しいアイデアを毎回ひねり出す必要はありません。
すでに持っている情報を再利用・再編集しても構わないので、日々の仕事の中で、勝手に溜まっていく情報を、どんどん公開していきましょう。
アイディアが出ないときは、たとえば次のような内容もおすすめです。
- お店のお知らせ
休業情報、新メニュー入荷、イベント出店情報 など - お客さんからの声
カット後のヘアスタイル、施術後の変化、感想コメント など - 過去の実績
これまでの制作物、施工事例、苦労した点とその乗り越え方 など
更新の目的は「有名になること」の前に、
まず「今も元気に活動しています」という報告し続けることだと考えてください。
ヒカキンの例
YouTuberのヒカキンも、最初からバズ連発だったわけではありません。
スーパー勤務のかたわら、寮のユニットバスで毎日のように撮影・編集し、19時投稿を習慣にしていました。
本人も「週1の力作より、質が多少落ちても毎日続ける人のほうが残る」と語っています。
反響より先に、まず投稿することをゴールにする。決まった型で、決まったタイミングに投稿し続けるクセを付けましょう。
そもそも需要はあるか
3つ目は、ニーズ(需要)があるかどうかです。
そのテーマに興味を持つ人がいるか
投稿に対して、反応やリアクションが生まれているか
ユーザーのニーズそのものがなければ、どれだけ発信してもアクセスは増えません。
この「ニーズの見極め方」については、第2章で詳しくご紹介します。
第2章 自分に合ったSNSの選び方

SNSごとに「得意なこと」と「相性の良い業種」が少しずつ違います。
代表的なものを整理すると、次のようになります。

| プラットフォーム | メリット | おすすめ業種 |
|---|---|---|
| LINE | 電話より気軽に、予約や問い合わせをしてもらいやすい | 全般、小売店、美容院 |
| X(旧Twitter) | 同業者やファンと、会話ベースでつながりやすい | 士業、コンサル |
| 地域の人や常連さんと、コミュニティ的につながりやすい | 住宅・不動産業界 | |
| 商品の魅力を画像で伝えられる | 雑貨、飲食店フォトグラファー | |
| Youtube | 一度アップした動画が、長く検索されて見られ続ける | ジム、ハンドメイド |
| ニコニコ動画 | 濃いファンコミュニティを作りやすい | グッズ販売 |
| Tiktok | 若い世代に短い動画で、お店の雰囲気や人柄を一瞬で伝えられる | アパレルショップ |
第3章 魅力的で反響のある投稿の作り方
SNS投稿には、最低でも以下の情報を組み込みましょう。
- アカウント名(名前+事業内容)
- 本文(キーワードを含む文章)
- URL(ホームページ・予約ページなど)
- 画像(商品・サービス・人柄が伝わるもの)
- ハッシュタグ(サービスや商品がわかるもの、2〜3程度でOK)
プロフィールにも、以下の情報を記載しましょう。
- カバー画像・アイコン
- アカウント名(名前+事業内容)
- プロフィール文(キーワード)
- ハッシュタグ(キーワード)
- URL
赤文字が検索システムが認識している部分です。
これらを空欄のままにしておいて、検索システム上フォロワーや「いいね」が増えないのは当然です。白紙で提出したテストで100点は取れませんよね。
まずは、「埋められるところはすべて埋める」が出発点。トリッキーなテクニックではなく、必要な情報をきちんと埋めましょう。
また、検索システムだけでなく、ユーザーへの配慮も忘れてはいけません。
- アイコンきちんと枠内に収まっているか
- 何のアカウントか分かる写真を使用しているか
- 写真から明るい未来を想像できるか
このように、ユーザーにとって「何のサービスや商品を提供しているのか」分かりやすい工夫を怠らないようにしましょう。
当たりとは
あなたの投稿とお客さんとの相性です。あなたの性格や好み、熱量が投稿に現れて、お客さんのニーズとマッチした瞬間「当たり投稿」が出てきます。これを記録しておきましょう。この記録はやがてあなたの「資産」となります。
おまけ1 AIを使った文章作成
投稿内容やプロフィール文、ハッシュタグが思いつかないときは、
生成AIに案を出してもらうのも有効です。
ただし、そのときの命令文(プロンプト)はできるだけ正確に書きましょう。
- どんな内容か(例:道の駅でハンドメイド雑貨を売る60代女性の自己紹介文)
- どんなターゲットか(例:50〜70代の観光客向け)
- 文字数はどのくらいか(例:100文字程度)
適当な命令文だと、適当な答えしか返ってきません。
できるだけ詳細に条件を伝え、出てきた案を疑いながら自分でブラッシュアップすることが大切です。
また、生成AIの時代では、ホームページを持っているかどうかが、今まで以上に重要になっていきます。また
ホームページは、以下の特徴があり、AI検索との相性が良いメディアです。
- テキスト量がしっかりある
- 公開範囲が広く、検索ロボットが読み取りやすい
- 運営者情報・実名・実績などから、権威性や信頼性を判断しやすい
一方で、SNSは1投稿あたりの情報が細切れで、AI検索には拾われにくい特徴があります。
SNSとAI検索は別軸と考え、
- SNS:認知・ファン作り・日々の発信
- ホームページ:まとまった情報・信頼性の土台
という役割分担をしておくと安心です。
ご清聴ありがとうございました。
※この内容は2025年12月12日に大崎市立図書館にて講義した内容です。

